グリーンファイナンス
本投資法人は、環境問題の解決に資する投資への資金調達(グリーンファイナンス)を通じて、持続可能な環境・社会の実現に貢献するため、またESG投資に関心を持つ投資家層の拡大を通じた資金調達基盤の強化を図るため、以下のとおり、グリーンファイナンス・フレームワークを策定しています。
グリーンファイナンス・フレームワークの概要
◆資金使途
グリーンファイナンスで調達された資金(以下、「調達資金」といいます)は、以下のグリーン適格クライテリア(1)を満たす資産(以下、「グリーンビルディング」といいます)の新規取得資金、グリーン適格クライテリア(2)を満たす改修工事等(以下、「改修工事等」といいます)の資金、またはそれらに要した借入金または投資法人債のリファイナンス(以下、「借入金等のリファイナンス」といいます)に充当します。
◆グリーン適格クライテリア
(1)グリーンビルディング
以下の①から④の第三者認証機関の環境認証のいずれかについて、グリーンボンドの払込期日時点もしくはグリーンローンの借入実行日時点で有効な認証を取得済みまたは今後取得予定の建築物
①DBJ Green Building認証:5つ星、4つ星または3つ星
②CASBEE評価認証:Sランク、AランクまたはB+ランク
③BELS認証:5つ星、4つ星または3つ星
④LEED認証:Platinum、Goldまたは Silver (最上位から3段階)
(2)改修工事等
以下の①から③のいずれかを満たす改修工事等
①グリーン適格クライテリア(1)の認証のいずれかについて星の数またはランクの1段階以上の改善を意図した改修工事
②エネルギー使用量、温室効果ガス排出量または水使用量のいずれかを30%以上削減することが可能な改修工事
③再生可能エネルギーに関連する設備の導入または取得
◆プロジェクトの評価及び選定プロセス
グリーンビルディング及び改修工事等の評価・選定に際しては、資産運用会社において、財務・IR部がサステナビリティ方針とグリーン適格クライテリアに基づき適合性を検討し、サステナビリティ推進委員会の確認を経て、執行役員社長が評価及び選定を行います。また、その内容は資産運用会社取締役会及び投資法人役員会にて報告されます。
◆調達資金の管理
未充当資金が生じた場合には、調達資金は現金または現金同等物にて管理します。全額充当後も、対象の投資法人債の償還または借入金の返済までに、資金使途となっていた資産が売却または毀損等により資金使途の対象から外れる場合、一時的に発生する未充当資金はポートフォリオ管理(注)にて管理します。
(注)「ポートフォリオ管理」とは、決算期毎にグリーンファイナンス残高の合計額が、グリーン適格負債額を超えないことを確認する管理方法です。なお、グリーン適格負債額とは、グリーンビルディングの取得価額の合計額×総資産LTV(期末時点)+改修工事等に投じた金額で計算し、グリーンファイナンス残高の上限額とします。
(2024年1月31日時点)
グリーンビルディング |
総資産LTV (2024年1月期末時点) |
改修工事等に |
グリーン適格 |
グリーンファイナンス残高 |
137,934百万円 (14物件) |
43.3% | ― | 59,725百万円 | 19,000百万円 |
◆レポーティング
- 資金充当状況にかかるレポーティング
<グリーンボンド>
(2024年1月31日時点)
名称 | 総額 | 発行日 | 償還期限 |
グリーンファイナンス充当額 |
グリーンファイナンス未充当額 |
第9回無担保投資法人債(特定投資法人債間限定同順位特約付) |
3,000 |
2022年
10月14日 |
2027年 10月14日 |
3,000百万円 |
― |
第10回無担保投資法人債(特定投資法人債間限定同順位特約付) |
3,000 |
2023年 1月23日 |
2033年 1月21日 |
3,000百万円 |
― |
合計 |
6,000 |
6,000百万円 |
― |
<グリーンローン>
(2024年1月31日時点)
名称 | 総額 | 借入実行日 | 返済期限 |
グリーンファイナンス充当額 |
グリーンファイナンス未充当額 |
大同生命保険 |
500 |
2022年
12月26日 |
2028年 12月26日 |
500百万円 |
― |
三菱UFJ銀行をアレンジャーとする協調融資団(※) |
5,000 |
2023年 1月30日 |
2030年 1月30日 |
5,000百万円 |
― |
信金中央金庫 |
1,000 |
2023年 1月30日 |
2027年 1月30日 |
1,000百万円 |
― |
三井住友海上火災保険 |
1,000 百万円 |
2023年 1月30日 |
2027年 1月30日 |
1,000百万円 | ― |
大同生命保険 |
1,500 百万円 |
2023年 3月10日 |
2028年 3月10日 |
1,500百万円 | ― |
日本生命保険 |
500 百万円 |
2023年 7月31日 |
2029年 1月31日 |
500百万円 | ― |
日本生命保険 |
1,500 百万円 |
2023年 10月10日 |
2031年 10月10日 |
1,500百万円 | ― |
みずほ銀行 |
2,000 百万円 |
2023年 12月27日 |
2026年 12月27日 |
2,000百万円 | ― |
合計 |
13,000 |
13,000百万円 |
― |
※協調融資団は、福岡銀行、山形銀行、八十二銀行、関西みらい銀行、京都銀行、七十七銀行、千葉銀行、常陽銀行、西日本シティ銀行により組成されます。
- 環境改善効果にかかるレポーティング
<グリーンビルディング>(2024年4月24日時点)
物件名 |
取得価格 | CASBEE評価認証 | BELS認証 | LEED認証 |
QFRONT(キューフロント) | 15,100百万円 | A | ― | ― |
レキシントン青山 | 4,800百万円 | S | ― | ― |
cocoti(ココチ) | 24,500百万円 | A | ― | ― |
CONZE(コンツェ)恵比寿 | 5,116百万円 | S | ― | ― |
TOKYU REIT下北沢スクエア | 2,257百万円 | A | ― | ― |
TOKYU REIT自由が丘スクエア | 3,160百万円 | A | ― | ― |
東急南平台町ビル | 4,660百万円 | S | ★★★★ | ― |
東急桜丘町ビル | 6,620百万円 | S | ― | ― |
TOKYU REIT蒲田ビル | 4,720百万円 | A | ― | ― |
TOKYU REIT虎ノ門ビル | 10,177百万円 | S | ― | ― |
麹町スクエア | 9,030百万円 | A | ★★★ | ― |
TOKYU REIT新宿ビル | 9,000百万円 | A | ー | ― |
東急虎ノ門ビル | 18,550百万円 | A | ー | ― |
東急番町ビル | 13,780百万円 | A | ー | ― |
TOKYU REIT渋谷宮下公園ビル | 6,000百万円 | A | ー | ― |
青山オーバルビル | 18,600百万円 | S | ― | ― |
目黒東山ビル | 8,100百万円 | S | ― | ― |
二子玉川ライズ | 20,200百万円 | ― | ― | ゴールド
(ND, NC) |
<環境パフォーマンスデータ>
エネルギー 使用量(GJ) |
温室効果ガス |
水使用量 (㎥) |
||||
Scope1 | Scope2 | Scope3 | ||||
2022年度 (2022年2月~2023年1月) |
22,879 (127,865) |
390 | 11 | 28 | 351 | 22,632 (70,806) |
*2023年1月期末(第39期末)時点のグリーンビルディングを対象とし、2022年度(2022年2月~2023年1月)の使用量の合計値を記載しています。なお、共有又は区分所有物件については持分換算を行っています。
*エネルギー使用量および水使用量は、本投資法人が管理権原を有する部分を対象に算定しており、括弧内はテナントによる排出量を含めた実績値を記載しています。
*Scope1は共用部分における都市ガスの使用量、Scope2は共用部分における電気、温冷水、蒸気の使用量、Scope3は専用部分およびテナント直契約分の電気、温冷水、都市ガスの使用量をそれぞれ記載しています。
◆外部機関の評価
本投資法人は、グリーンファイナンス・フレームワークの適格性に関して、第三者評価機関である株式会社日本格付研究所(JCR)より、「グリーンファイナンス・フレームワーク評価」の最上位評価であるGreen 1(F)を取得しています。
詳細はJCRのホームページをご覧ください。 https://www.jcr.co.jp/greenfinance/